言われることはだいたい同じである

えーっと最終面接2つも行って多分両方落とされた(一応まだ未定ではあるが)というかなりわけのわからない状態になってしまいました。


自分で落ちた理由は判っている。なぜなら聞かれたことが全部一緒だから。

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きちんと説明しているのだけどな。実際に現場に行っているのは商社だとか(注:内部から聞いた)、非営利団体なのが中の人と話してみて嘘くさいと思ったとか。ちなみに、私のゼミでの友人で、フランス語を流暢に話す女性がいるのだが、彼女も私と全くおなじ理由で商社は全部落とされたらしい。私より彼女はあとに留学しているので、全く酷い話だと思う。金儲けだけに焦点が当たってる人がいけばいいという観点らしい。


実はそれよりも答えづらいのが、後半のこと。というのは私は確かにそこの職場ではたらいているのが楽しいし、勉強できる場でもあるから好きなのだ。だけど、そこでは、私は「アルバイト」という立場でしかない。私の雇い主は、「始めは大きな企業に行きなさい」と言っている。しかしまさか「始めは」なんて選考で言うわけにいかないので、「商社業界などを薦められました」と言っている。


新聞社の場合は、それでわかってくれるところが多くて、だいたい通してもらっていたのだが、最終選考がかなり意味不明なものだったので(他社はそれ以前に他の理由で落ちた)まあ受かってもちょっとな…と思っていた。ので、まあこれは仕方ないと思う。まだ選考に残っている会社が2社あるので、いいことにしたい。


 そして最大の問題は、私がスペイン語話者であることらしい。私は別に自分のスペイン語を使ってほしいとは思っていない。そりゃ使えたらいいとは思っているが、別に必ずしも使えと言っているわけでは決してない。今日ついにはっきり「スペイン語だと使いづらい」と言われたので「私中国語もちょっとできるんですけど」(本当)と返してやった。そしたら「あなた語学オタクなんですねえ」と言って爆笑された。爆笑するところではない。別に語学の専門職に就こうと思っているわけではない。が、人を理解するには、ある程度の語学的素養がないと、絶対に相手を正しく理解することはできない。今まで色々な人と会って、軋轢とかを克服したり、自分の中の問題に気付いたりしたことを、ビジネスの世界で活かしていきたい、それだけだ。今日はもう怒って「メーカーの人とも話をしたことがあって、その上で商社の方が向いてると思ったんですけど」と言った(笑)


 これは卒業論文の話にもかなり関わるのだが、スペイン語は本当に「ビジネスとして微妙な言語」なのだろうか。そしてスペイン語ができると言ったら、必ず「南米やスペインと関わらないといけない」なのだろうか。そしてこれからの言葉は「必ず中国語」なのだろうか。
 もちろん、政治情勢や、経済的な傾向から考えて、中国はこれから重要になると思う。中国語も重要になると思う。だけど、それだけで、中国語を重視するのは、どうなのかと思う。同じように、経済的な需要がないからと言って、スペイン語を軽視するのも、どうかと思う。
 現実的な話でいけば、傾向としては理解できる。しかし、資格がリクルーティングに関係ないと唄っておきながら、結果としては非常に影響しているという現実は、かなりおかしい。そして資格を敬遠しているのなら、さらにおかしい。簿記の資格はよくて、スペイン語の資格はいらない、というわけだ。


 私が様々な会社で人間としてはある程度評価されながら(奢りではない。実際面接は相当進んでいる。しかも会社によっては長所まで教えてくれた。何なのだろうか)、最後に必ず「うちには合わない」と言われる(実際に近いことを言われた)理由は、思想的なものではないかと思う。企業はあくまでもprivateなものなので、もし思想的に合わなければ拒否することができる。南米事情に詳しいとか、バスクのことを調べてて現地にも行っちゃいましたとか聞けば、多分ある程度詳しい人なら「あ、この人たぶん結構左がかってる」ということが判る。しかも、自分の言いたいことは相当はっきり実体験を交えて言っている。会社としては最も使いづらいと思う。新聞社の場合は、思想的に色々いた方が面白いので、あまり問題ない。ただ、商社の場合は、思想的に左の人間がいても、仕方ないので、選考の場で切る。


 しかしここではっきり言うが、別に私は左がかっているわけでも何でもない。偶然調べていたことがそっち方面だったというだけだ。私は別に思想なんて特に持っていない。ただ、調べたいことがたくさんある一人の大学生だ。調べることを、思想などに体系立てるつもりも全くない。だから就職したいのだ。あとは、経済的に両親を養っていったりするつもりだとか、そういうこともあるけれど。


 今日一番腹が立ったのは、最後に「様々な会社を見て、計画的に就職活動してください」と言われたこと。これはかなり腹が立った。商社では言っていないだけで、私は新聞社と商社の両方を一気に受けていたので、日程的には結構つまっていた。でも日程を交渉したりして、予定はしっかり管理して、駒も相当用意した。しかも、ある程度落ちたら、速攻次の駒を準備した。それを大して知りもしないくせに、同時進行で頑張って、なんてよく言えるなぁと逆に感心した。